消耗品の画仙紙ですが、一般に漉いたばかりの紙よりもしばらくねかしてからのほうが使いやすく、墨色をよく引き出してくれるといわれています。とくに淡墨を使った場合、その滲みのよさが顕著に現れるといいます。
そこで、うまくねかせるためのポイントをいくつか紹介します。
①通気性のある紙で包む。
②湿気と紫外線から守る。
③乾燥剤、防虫剤を入れる。
④年に一度は目通し、風通しを。
紙の一番の敵は湿気です。ビニールなど通気性のない袋にいれておくとその中で蒸れてしまい、カビやシミの原因になります。通気性のある紙で包んで保存してください。新聞紙で包むとインクの働きで虫除けにもなります。外側に製造年月日(わからなければ購入年月)を書いておけば何年たったか忘れません。
保管場所ですが、直射日光湿気を避けてください。湿気の少ない部屋にある、上部の戸棚、桐箱、桐ダンスの中がよいでしょう。日焼けして色変わりしてしまわないよう戸や箱の閉め忘れにはご注意下さい。
また購入の際ですが、そのとき使う倍の量を購入して半分を大切にねかせておいてはいかがでしょうか。使った分だけ買い足して入れ替えていけばそのたびごとにねかした紙を使うことできますよ。