今回は表装に使われる裂(きれ)の柄についてです
一般的に表装文様と言っていますが文様とは「模様」「紋様」とほぼ同義語です。
表装に使われている裂地は、もともと法衣や装束を解いたものでしたし、
裂地を作る場合もそれらを受け継ぎ、あるいは参考としていました。
文様の形象については、自然的・具象的なものとして動物・植物・器物・風物などに
分けられ、他には幾何学的・抽象的なものに分かれています。
代表的なものとして、唐草文・宝尽し紋・龍紋・鳳凰紋・流水紋など
その種類はさまざまで多種多様です。
動物のなかには兎や鹿・鶏など愛らしくて可愛いのもあり
思わず手を止めて見入ってしまう時もあります
文様は飾るという意味だけでなく、その品を身に着ける人から禍いを遠ざけ
幸福を招くという性格も持っています。
こういった性格を強く表しているおめでたい文様を「吉祥文様」といいます。
本当に奥が深いですね。見ていても楽しいです
作品に合わせた柄が使用してあるとしっとりとそして品位がある軸になります
展覧会で鑑賞される時こんな点に目をむけられてもおもしろいと思います
『荒 磯』
『紗綾形に蝶』
『流れに源氏車』
筆者名:安江