みなさん、こんにちは!
この暑い季節いかがお過ごしでしょうか。
先日、九州南部では梅雨明けが発表されました。去年よりも8日、平年より2日遅い梅雨明けのようです。こちら岐阜でも梅雨明けまであとわずか。
いよいよ本格的な夏が近づいてきましたね。
夏は書道業界としては、やはり春や秋と比べると展覧会の数が減りますが、東京で開催される「読売書法展」などが有名です。もちろん当社からもたくさんの書家の先生方に出展して頂いております。真心こめて表装、搬入させて頂きます。
さて、現在夏休み間近、学生さんの夏休みの宿題用として紙や筆の人気が高まります。
今回は学童用筆と一般用筆の違いをご説明したいと思います。
学童用筆とは、一般的に小学生~中学生が使用する筆で、毛の腰が強く、全部おろしてもいいように少し短鋒気味に作られている筆が多いです。価格は定価2000円くらいまでのものです。当社では、文雅、良寛、短羊毛、等がオススメです。学生さん、特に小学校の低学年くらいの方は力強くダイナミックに漢字を書くことから教わることが多いと思いますが、そのような使い方でも使いやすいように作られています。
一般用筆とは、高校生以上の方を対象に作られていて価格が定価2000円以上の筆で行書用(兼毫筆)、楷書用(剛毛筆)、草書用(羊毛筆、兼毫筆)と分かれています。長さや柔かさも豊富で色々な用途にあわせて選ばれます。特に良く選ばれるのが兼毫筆の藍亭各サイズ、孔子各サイズ、等です。流麗な字を書かれる方などには、羊毛もオススメです。書道用品店に行くと筆の先を糊で固めていないとても柔かい筆を見かけることが有るかとおもいますが、そのような筆はおおむね羊毛であることが多いと思います。「羊」と表現されますが、実際は中国の「山羊」の毛を使って作られます。詳しくは当ブログの2014年2月14日「羊毛について」をご覧ください。
また、ダルマ筆と普通軸筆という見た目も違いが有ります。学童用筆は多くが「ダルマ筆」と言われる形状をしています。ダルマとは軸と筆の毛の間にダルマを付けて持ち手軸を細く作ってあります。これにより、手の小さな子どもでも使いやすい筆が出来上がります。たいして、普通軸筆とは、持ち手から毛先までがスッと一つの軸となったものを指します。もちろん、一般用筆にもダルマはありますし、学童用でも普通軸はありますが、今回の趣旨とは離れてしまいますので、筆の形状の違いについてはまたの機会に・・・。
当店では実際に試筆していただくこともできますのでいろいろな筆を手にとり、違いを実感してみてください。
スタッフ一同、皆さまのご来店を心待ちにしております。
これから、どんどん暑くなる時期ですので熱中症対策は万全に、この季節を乗り切りましょう!!
筆者名:広瀬